2012年3月27日火曜日

『海辺のカフカ』 読書会

3月6日(火)、読書会、六甲のTさん宅にて。4人参加。

お題は 『海辺のカフカ』 村上春樹 著。

めっちゃおもしろかった、、、。

ひとりで登れない山の頂上に、みんなで一緒にたどり着いた感じ。

おいそがしい中、精緻にレジメを作って、素晴らしい采配ぶりで司会をしてくださったKさん、感謝。
また今回、司会Kさんが事前の問題提起をしてくださったので、論点がまとまり、すごく良かった。
その問題とは、

①『海辺のカフカ』で感じた、登場人物やモチーフが表すメタファーを示せ。
②「喪失」「欠落」「不完全性」と魅力とはどういうことか?
③村上春樹作品が、なぜ海外でも多く読まれるのか?

う~む。なかなか難しい問題でした。既読のかたは考えてみてください。

あとはランダムに感想ちょいと。

★「不完全性」というのは、「完全」であることを目指す過程においてのみ、現れるもの。よくいわれる、ナンバーワンよりオンリーワンとか、みんなちがってみんないい、というところにいくのではなく、やはり、ある物事において、「完全であること」「欠落していないもの」「損なわれていないもの」の理想形がまずあり、それに到達しきれない、という状態。でも「不完全性」においてこそ、いやおいてのみ、生命ある人間の魅力が輝くものだと思う。


★今回、海辺のカフカ」を読んで、私は母親としていかに息子を深層意識のレベルで抑圧しているか、考えさせられた。母とは存在しているだけで、いやその不在によってもこれだけ子を抑圧できるのだ、と。

★読書会中に、作品中に出てくる、アジとイワシが降ってくるくだりの話をしていたときに、テントウムシが私たちのところに舞い降りた。…これはどう考えてもメタフォリカル。ちなみにシンボル辞典で調べたら、テントウムシは幸運を表す。やったね。

ああ、おもしろかった。ありがとうございました。



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